今いじめで苦しんでいる人に読んでほしい、20年前の自分に送る手紙

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いじめ

私は中学から大学までの長期間にわたりいじめを受けてきました。
その中でも一番自分の人生に影響を及ぼしたと思われる高校一年生の頃の自分に向けたメッセージを書こうと思います。
そして、これは現在いじめを受けている人に向けたメッセージでもあります。

拝啓16才の私へ

あなたは今、自分の身体に異変を感じ始めている頃だよね。
クラス内でのいじめが始まって数ヶ月、そろそろ限界を感じ始めている時だと思う。
最初の頃はいじめられるなんて格好悪いから、酷いことをされても、必死に笑顔を作り平気なふりをしていたね。

でも、だんだん笑顔を作ることも難しくなってないかな?

君の今の考えは間違っているよ。
だって本当だったらいじめっ子と距離を取らなければいけないのに、いじめっ子と仲良くなろうとしているから。
いじめっ子たちに自分を認めてもらうことでいじめを止めてもらおうとしている。
そんなことをしていたらね、いじめはどんどん酷くなって取り返しのつかないことになるよ。

いじめっ子はね、君が何をしようと君のことを傷つけ続けるから。

薄々そのことに気づき始めているよね。

君に残されている選択肢は三つ。

戦うか、逃げるか、耐え続けるかのどれかだ。

そして君が選ぼうとしている選択は一番最悪な選択枝、耐え続けることだ。

この一年耐え続けて、クラス替えが行われれば、いじめは終わると思っているよね。
確かにいじめは終わるかもしれない。
じゃあ君がこのまま限界を超えて耐え続けたらどうなるかはっきり教えてあげよう。

君はもうすぐ辛さや苦しみというネガティブな感情を感じなくなるよ。
安心したかい?

でもね、その代償として嬉しさや楽しさ、喜びなどのポジティブな感情も同時に感じなくなる。

自分では気づいていないかもしれないけど、君の身体もうこれ以上ストレスに耐えられる状態じゃない。
常に緊張状態にさらされ、がちがちに固まった君の身体はこれ以上の負荷を受けると死んでしまうと判断してしまう。

だからこれ以上ストレスを感じないように感覚を麻痺させるようになる。

でも人間の身体はネガティブな感情だけを都合良く感じなくするなんてできない。
ポジティブな感情も含めすべての感覚をシャットダウンさせてしまう。

そしてこの感情の麻痺はいじめが終わった後もずっと続くことになる。

これがどれほどの地獄かわかるかい?

君がこの先味わうはずだった人生の喜びを感じることが出来なくなってしまう。
親友と楽しく遊ぶことも、夢に向かって努力することも、希望に胸を躍らせることも全部困難になる。
ただこの先続く希望にあふれた大事な青春時代を、生きているか死んでいるかわからないような、まるでゾンビみたいに生きなければいけなくなる。

これは全部、君が長期的なストレスを身体の中に溜め続けた代償だ。
身体に溜められた膨大で強烈なストレスは未熟な君の心を凍りつかせてしまう。

感情のシャットダウンまでカウントダウンが始まっているよ。

今が君のことを救える最後のチャンスかもしれない。

だから君がやろうとしている、耐え続けるという選択肢は捨てた方がいい。
残された選択肢は戦うか、逃げるかだ。

そして今の私から教えることができる最大のアドバイスは逃げることだ。

今すぐにでも逃げなさい。

君にはもう戦うエネルギーなんてこれっぽっちも残されていないから。

自分のことを守るため、感情を保つためにエネルギーのほとんどを使ってしまっている。

残されたわずかなエネルギーを逃げるために使ってほしい。

あと周りの意見は気にしなくても大丈夫だよ。

親や先生に頼っても失望するだけだから。
大人たちは今の君の状態を深刻に考えてないし、都合のいいことしか言わない。
そして今後の君の人生に責任を取ってくれる人は誰もいない。
周りの言うことは聞かなくてもいいよ。

自分の人生の責任は自分でしか取れない。

だから今は逃げなさい。

逃げることは悪いことではいよ。

人間としての本能だから。

君の身体は逃げたがっている。

身体は君にメッセージを送り続けているから、それに気づいてあげないといけないよ。
身体からのメッセージを抑圧し続けると、さらなる強いシグナルを身体は発するようになる。
それが様々な辛い症状として現れることになり、最終的にはすべてをシャットダウンすることになる。

今は身体を休ませなければいけない時なんだ。

今まで強烈なストレスに耐え続けてきた君の身体を労わってあげようよ。

今までありがとうって言ってあげようよ。

でも逃げることは怖いよね、自分だけが置いて行かれる感じがして。

君はまだ人生経験が浅いから学校がすべてのように感じられるかもしれない。
でも教室の中の世界なんて本当にちっぽけな世界なんだよ。

学校の外には無限のように世界が広がっていて、君が望んでいるような平和な場所もたくさん存在する。
君が活躍できる場所もたくさん存在する。

だから、今いる暗くて狭い世界にわざわざ居座る必要はないよ。
そこに長くいればいるほど抜け出すことが難しくなるから。
今、君は明るく広い世界に足を踏み出せるか、暗く狭い世界に居続けるかの重要な分岐点に立たされている。

私はね、逃げる勇気がなくて暗く狭い世界に残ることを選択してしまったんだ。
だからその後も当分の間、暗黒の世界に閉じ込められ抜け出せなくなってしまい、どんどん明るい世界から遠ざかってしまった。
そこから抜け出すためには相当苦しい思いをしなければいけない。

あの時、勇気を持って逃げて、自分の身体を大切にしていれば、もう少し楽に生きてこられたかもしれないと、今になって思うようになった。

だから今こうして手紙を送って、苦しんでいる君の背中を押してあげたい。
自分と同じ道を歩まないように勇気を持って逃げてほしい。

私が今君に伝えたいことはだいたい書いたよ。
わかりにくい文章だったらごめんね。
少しでも助けになれば幸いです。

最後に君がこの手紙を読んでどう感じるかはわからないけど、君がどんな選択をしようと私は君の一番の理解者であり、どんな時も応援していることを忘れないでね。

ちなみに今の私は幸せです。

だから君がもし間違った道に進んでしまっても最終的には幸せになれます。
ただ遠回りするか、近道するかの違いだから安心してください。

生きていれば必ず幸せになれます。

そしてその経験を生かし、同じような苦しみを抱えている人たちを助けてあげてください。

それが君の使命です。

最後まで読んでくれてありがとう。それではまた。

                      2020/7/11 35歳の私より

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