【体験談】精神疾患のせいで仕事が続かない人に教えたいたった1つのこと

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うつ病

精神疾患に苦しんでいる人は必ずと言っていいほど仕事の問題を抱えています。

そもそも仕事が原因でうつ病などの精神疾患になってしまう人も多いでしょう。

精神疾患を抱えながら働くと言うことは並大抵のことではありませんし、しっかり治療して復職したとしても再発により休職に追い込まれる事例が後を絶ちません。

全く働かなくても生きていければいいですが、それは難しいという苦しい現状があります。

何より社会とのつながりや人の役に立っているという感覚は仕事によってもたらされることが多いのです。

今回は精神疾患を抱えながら働く上で、最も大切だと思うことについて、私の体験を交えながら解説します。

これから話す内容を意識すれば、今より必ず状況は良くなるはずです。

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1,私の生い立ちと経験

私は幼少期の虐待や学生時代のいじめが原因となり、数多くの精神疾患と診断されてきました。

さらに大学生の時に発達障害(ADHD)とも診断されました。

これだけでもなかなか過酷な経験をしてきていると感じますが、本当の地獄は仕事を始めてからでした。

トラウマの後遺症が大人になってから顕著に表れ、さらに上司からのパワハラもありうつ症状は急激に悪化したのです。

そして、そこから休職と復職を繰り返す日々が始まりました。

社会不適合者のレッテルを貼られ、働くことを諦めたことも何度もあります。

今でこそ安定して仕事をできる状態まで回復していますが、そこに至るまでには長い道のりがありました。

そしてたどり着いた答えがあります。

2,安全な環境、安心できる人

結論から言うと、私たち精神疾患を抱えた人間が働く上で絶対に必要なことは「安全な環境」で「安心できる人」と働くことです。

これをとことん追い求めれば精神疾患や発達障害というハンディがあっても働くことは可能になります。

業種や仕事内容よりも安心、安全が一番重要なのです。

しっかり治療してから仕事復帰するにせよ、仕事しながら治療するにせよ、安全のない環境では精神状態が悪化してしまいます。

なぜ働く上で「安全である」と感じることが一番重要なのでしょうか。

その理由を知るためには、人間の身体や脳の仕組みを理解する必要があるようです。

3,人間の防衛反応を理解する

そもそも精神疾患がある人は漠然とした不安を抱いており、恐怖を感じやすくもあります。

人間は恐怖を感じると防衛反応が発動します。

第一の防衛システムが「闘争・逃走反応」です。

人は危険が迫っていると感じると交感神経が刺激され、戦うか逃げるかして危険から身を守ろうとします。

それでも危険を排除できなかったり、慢性的なストレスにさらされる場合は第二の防衛システムが発動します。

それが不動、シャットダウン、解離です。

この状態になると心理的苦痛や身体的苦痛を感じにくくなりますが、その代償として社会的交流に必要な思考力が失われ、感情表現が乏しくなり、声の抑揚もなくなってしまいます。

危険を感じている状況では闘争・逃走反応のような過覚醒状態か、不動やシャットダウンなどの低覚醒状態に陥ってしまうのです。

特にうつ病や双極性障害などの精神疾患がある人はこの反応が顕著に表れます。

つまり、防衛反応が優位になっている場合、人は身を守ることが最優先になり、働くどころではないのです

社会の一員として働くためにはこれらの防衛反応は障害になるため、抑制する必要があります。

しかし、人間の防衛反応は意識的なものではなく、無意識に行っている反射的な反応です。

人は自動的に安全や危険を察知し、それにふさわしい神経回路にスイッチを入れる作用があります。

これは人間を含めた生き物が命を守るために必要なシステムであり、危険が増すと二つの防衛システムが優先順位に沿って発動するのです。

つまり危険を感じている状況下では、人間が意識的に防衛反応を押さえ込むことは不可能なのです。

4,社会交流システムを発動させる

しかし、私たちほ乳類はこの防衛反応を抑え込む術を持っています。

それが社会交流システムです。

私たちほ乳類は長期間、社会の中で他者との関わり合いを必要とし、他者と協力しないと生きていけませんでした。

生まれた瞬間から母親の世話を受ける必要があり、大人になれば社会の中で相互依存的関わりを必要とするのです。

つまり、人間は社会生活を送るにあたって、過覚醒状態や低覚醒状態に陥る防衛反応は邪魔になるのです。

防衛戦略のスイッチを切り、他者と上手く交流するための適切な社会的行動と感情の抑制を行わなければいけません。

しかし、危険な環境や脅威を感じている状況では社会交流システムは発動されず、防衛反応が活性化してしまいます。

社会交流システムは「自分が安全であると感じているときのみ発動する」ということがとても重要なのです。

ほ乳類の進化は安全であることをお互い発信し合い、協力することで発展してきました。

安全で落ち着いた環境があれば社会交流を自発的に起こすことでき、誰かと愛や信頼を結ぶことができるのです。

これはどちらか一方的に行うものではなく、お互いが安全であり、信頼できるという合図を送る必要があります。

親子関係であれ、他者との関係であれ、こうしてお互いにつながり、協力し合うことができて初めて、その関係が上手くいっていると言えるのです。

5,能力を最大限発揮するために

仕事をする上でも同様に社会交流システムを使わなければいけません。

仕事とは自分の能力を最大限生かし、仲間と協力し、社会貢献することです。

危険な環境では防衛反応が優位になり、自分の能力を発揮することも、誰かと協力することもできないのです。

例えば、日常的にパワハラを受けていたり、長時間残業させられるような環境にいると体は自らの身を守ることが最優先になります。

例えば、誰かと敵対的関係になったり、過剰に誰かを避けたり、これ以上身体に負担がかからないように思考がシャットダウンしてしまったり・・・。

このような状況で働くと精神疾患の症状も発達障害の症状もより酷くなります。

私たちに必要なことは辛い環境に耐えて働くことではなく、安全な環境を確立することなのです。

誰しも何かしらの才能を絶対に持っています。

しかし、その才能を発揮できるのは安全であると感じることができた人のみです。

世の中には精神疾患や発達障害を抱えながら活躍している人がたくさんいます。

成功という結果にのみ目がいきがちですが、その人達の共通点は安全な環境で安心できる人のサポートがあることなのです。

防衛反応を抑え、人間らしい社会交流システムを発動させることが働く上で最も大切なことで、それを可能にするのが安全、安心です。

これはすべての人に必要なことだと思います。

6,社会交流システムを取り戻す

ここで問題となるのがうつ病などの精神疾患がある人は危険を察知する能力が高く、防衛反応を活性化しやすいということです。

人間関係にトラウマがある人は特にそうかもしれなません。

これは当然なことで、精神疾患がある人は何かしらの危険な体験や慢性的なストレスを経験している場合が多いからです。

間違ってはいけないのが、危険察知能力が高いことは悪いことではないということです。

それは育った環境や生きてきた環境に適応した結果で、防衛反応が正しく機能したからこそ今まで生き延びることができたのかもしれなません。

野生動物にとって防衛反応は命を守るために必須なのですから。

しかし、私たちは野生動物でありません。

仕事をする際は敏感になった防衛反応は障害になってしまいます。

精神的な障害により、防衛反応を抑制し、社会交流を自発的に起こすための神経回路を活性化することが困難になっているのです。

社会交流システムを取り戻すためには、安全な環境を確保すると同時に安心を感じる訓練をしなければいけません。

そもそも精神疾患がある人は安心を感じる能力を失っている場合が多いのです。

安全な場所にいても、安心を感じられなければ意味がありません。

安全な場所を確保し、他者と一緒にいても安心を感じられるようになることが社会交流システムを取り戻す鍵となります。

そのためには精神疾患に理解のある人達の元で社会交流システムを取り戻す訓練が必要です。

精神疾患に理解がある人や同じ悩みや苦しみを抱えている人となら安心して支援を受けることができるでしょう。

理解のある支援者とお互いに見て聴いて情報伝達を行い、社会交流を経験するのです。

お互いが安全であり、信頼できるという合図を送り合う訓練をする必要があります。

7,専門の支援システムを利用する

このような訓練を一人で行うには無理があります。

そこで専門の社会的支援を受ける必要がでてきます。

ありがたいことに現在、精神疾患や発達障害がある人向けの支援システムが全国に存在しています。

このようなシステムを有効に活用することで、安心して社会復帰を目指すことができるのです。

具体的に言うと仕事復帰を全力サポート | 就労移行支援のCocorport(旧社名:Melk)のような支援を利用することです。



ココルポートは51カ所に事業所があり、手厚いサポートを受けることができます。

安全な場所の確保と他者と安心して交流できる能力を同時に身につけることができるのです。

そして、自分の長所を知り、短所を克服することもできます。

私もこのようなシステムを利用することで社会復帰することができ、現在も支障なく働けています。

恐怖や不安で体と頭が凍りつき何もできなかった私が、自分の能力を生かして他者と協力しながら仕事ができているのはこのようなシステムが存在したからと断言できるでしょう。


何より社会交流の神経回路を活性化できたことで、精神疾患の症状や人間としての成長、健康などすべて良い方向に向かってくれたのです。

生きる希望が持てたのです。

休職中にただ体を休めるだけで社会復帰してしまうと結局同じことの繰り返しになってしまいます。

色々の人の支援を受けながら安全な環境を自ら確保することが大切なのです。

8,まとめ

現在の世界は安心、安全が非常に軽視されている世の中だと感じます。

幼い頃からの競争に次ぐ競争、不安を煽るメディア、虐待、いじめ、パワハラなど。

人間にとって一番大切なのは安心、安全を感じることだと言うのに。

このような状況だからこそ防衛反応が活性化され、苦しんでいる人が非常に多いのです。

安心できる環境に移動すれば人は確実に変わることができます。

仕事ができないとレッテルを貼られていた人が、安心できる環境に職場を変えた途端に能力を発揮する事例を多く見てきたし、私自身もそうです。

能力がないのではなく、能力を発揮できない状態に追いやられている可能性があるのです。

特に精神疾患や発達障害があり働くことが困難な人は社会交流システムを取り戻す訓練を試して欲しいと思います。

安心、安全を感じることができれば、働くことだけではなく、健康、回復、成長なども一緒に手に入れることができるのです

プロフィール
サカキ

幼少期に虐待、いじめを経験。トラウマに苦しめられる日々。
見返してやろうと奮闘するも、何事もうまくいかず・・・
それでも普通に働いて、幸せを感じられるようになりました。
自分に効果があった方法(治療法、心理学、スピリチュアルなど)紹介していきます。

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